電動ガンのレスポンスを変えるリポバッテリーの仕組み
電動ガンにおいて、トリガーレスポンスは、遭遇戦の勝敗を分ける重要な要素であるのは皆知っていると思う。
そのレスポンスを大きく向上させやすいのが、リポバッテリーへの換装だ。
リポバッテリーが従来のニッケル水素バッテリーと根本的に違うのは、その「放電能力」にある。この能力は「Cレート」という数値で示されることが多い。
リポバッテリーは、高い瞬間電流をモーターへ供給しやすい。これは、瞬間的な電力の出力が高いことを意味する。
モーターは、トリガーが引かれた瞬間に、この高い出力の電力を受け取ることで、より早く、より力強く回転を始める。
このような状態になると、セミオート時のキレが向上し、トリガーを引いた瞬間に弾が発射されるようなレスポンスが体感で向上することが多い。
ただ、この効果は銃の仕様や電装、推奨電圧に左右されるため、接点保護と制御の面からはMOSFETを併用することをおすすめする。
特に、ハイサイクルのような高負荷のカスタムを組む場合、この高い放電能力は有効だ。
リポバッテリー化のメリットと、ホビイストが認識すべきデメリット
リポバッテリー化のメリットは、主に「レスポンスの向上」「軽量・コンパクトさ」「電圧の安定性」の3点だ。
レスポンス向上は前述の通りだが、リポは同じ容量のニッケル水素バッテリーに比べて非常に軽量でコンパクト。
なので、バッテリーの収納場所に困りがちなM4のストックチューブ内などにも、スマートに収めることができる。
機種や規格によって適合は異なることを念頭に置いておこう。例えば、次世代SOPMOD M4は専用NiMH前提で、LiPo運用には改造が必要だ。
また、ゲーム中も中盤までの電圧降下が少なく、安定した性能を発揮してくれるのも大きな強み。
でも、リポバッテリーにはその高性能の裏側として、絶対に無視できないデメリットと危険性がある。それは、「取り扱いの難しさと高い危険性」だ。
リポバッテリーは、過放電や過充電、物理的な衝撃、ショートなどにより、発火や破裂といった非常に危険なトラブルを引き起こす可能性がある。
この危険性を理解せず、安易に使うことは絶対に許されない。
安全な運用方法:高性能を活かすためのストイックな管理術
リポバッテリーの高性能を安全に享受するためには、ストイックな安全管理が不可欠だ。
まず、充電器は必ずリポバッテリー専用のバランス充電器を使うこと。バッテリー内の各セル間の電圧を均一に保ち、安全に充電することができる。
次に、保管だ。使用しない時や充電時には、必ずリポセーフティバッグ(難燃性のバッグ)に入れること。
万が一発火した場合でも、被害を最小限に食い止められる。
さらに、過放電を避けるために、リポバッテリーチェッカーなどで定期的に電圧をチェック。
規定の電圧(セルあたり3.2〜3.3V未満にならないよう)を下回る前に使用を中止しよう。保管は約3.7〜3.85V/セル(ストレージ電圧)が目安だ。
もしバッテリーが膨らんだり、異臭がしたりした場合は、絶対に再利用せずに、正しい方法で廃棄すること。
リポバッテリーは、その高いポテンシャルに見合うだけの、厳格な管理体制を要求するギアだと肝に銘じておいてくれ。

